『月夜のデザイン列車』 【3】

『月夜のデザイン列車』 【3】

 「ヒロコはどうするん?決めたん?」



 「あんね、ウチは美術やないとこ行こう思うんよ。」





 「えっ?美大行かんの?」



 「うん…、ウチのデッサンじゃ受からんと思うんよ、やけん、愛大受けようとおもうんよ。」





 「えーっ?! 愛大?共通一次あるやん!」



 「うん… ウチ、デッサンの才能無いから、普通の勉強するわ。」





 愛大、つまり愛媛大学といえば、国立大学。

アユミたちの居る愛媛県ではレベルが高い。

偏差値が高くないと受からない大学だ。



ヒロコは勉強がよくできた。

愛大へ行くのも現実的な話かもしれない。



対するアユミは、勉強はからきしダメで、数学にいたっては中学レベル。

だから、受験科目が少なくて実技重視の美術系学校はありがたかった。

ただし実技試験のレベルの高さは除いて。



 “田舎から美大って、無理なんやろか?…”



 “ウチ、実技あかんかったら勉強もあかんし、どうなるんやろ…”



アユミはヒロコの進路変更を聞いて、ますます不安がふくらんできた。

窓のそとは薄暗くなり、コウモリが飛び始めた。





 「アユミ、もう帰ろ。帰りにチョコドリンク飲まん?」



 「う、ん…、そやね。」





 自転車のライトをつけて並んで走る二人。

ヒロコはあこがれている先輩に告白したいが、

受験に受かってからにしようかどうかと話している。



一方アユミはそれを聞き流しながら、自分の将来が

実は濃い霧に包まれていることを実感しはじめていた。





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コメント

  1. アユミ より:

    1 ■なるほど・・・。
    素朴だけど、芯の強さが隠れている女の子ですね(*^▽^*)
    ガンバレ!アユミちゃん!
    応援してますわ!
    (他人じゃないしね・・・笑)ヾ(@^▽^@)ノ

  2. ワクタル飯尾@愛媛 より:

    2 ■Re:なるほど・・・。
    >アユミさん

    鋭い!
    芯があるんですよ、この娘は☆

    おなじ名前ってことで
    末永くかわいがってあげてくだされ~
    http://ameblo.jp/waktal-jp-com/


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