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『月夜のデザイン列車』 【3】

2009年8月14日

 「ヒロコはどうするん?決めたん?」

 「あんね、ウチは美術やないとこ行こう思うんよ。」

 「えっ?美大行かんの?」

 「うん…、ウチのデッサンじゃ受からんと思うんよ、やけん、愛大受けようとおもうんよ。」

 「えーっ?! 愛大?共通一次あるやん!」

 「うん… ウチ、デッサンの才能無いから、普通の勉強するわ。」

 愛大、つまり愛媛大学といえば、国立大学。
アユミたちの居る愛媛県ではレベルが高い。
偏差値が高くないと受からない大学だ。

ヒロコは勉強がよくできた。
愛大へ行くのも現実的な話かもしれない。

対するアユミは、勉強はからきしダメで、数学にいたっては中学レベル。
だから、受験科目が少なくて実技重視の美術系学校はありがたかった。
ただし実技試験のレベルの高さは除いて。

 “田舎から美大って、無理なんやろか?…”

 “ウチ、実技あかんかったら勉強もあかんし、どうなるんやろ…”

アユミはヒロコの進路変更を聞いて、ますます不安がふくらんできた。
窓のそとは薄暗くなり、コウモリが飛び始めた。

 「アユミ、もう帰ろ。帰りにチョコドリンク飲まん?」

 「う、ん…、そやね。」

 自転車のライトをつけて並んで走る二人。
ヒロコはあこがれている先輩に告白したいが、
受験に受かってからにしようかどうかと話している。

一方アユミはそれを聞き流しながら、自分の将来が
実は濃い霧に包まれていることを実感しはじめていた。

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