消えた雪辱の社長

消えた雪辱の社長

私が独立したときに挨拶に伺った社長が居る。
正確には、“居た”。

この社長さん、挨拶に来た駆け出しの私を
スタッフが居る前でボロカスにこき下ろした社長だ。

あのときは悔しくて悔しくて涙をこらえるので精一杯だった。
あの悔しさがいまの私のエネルギーになっていることは間違いない。

私が持って行った資料にも目もくれず、
ひたすらこき下ろしてくれた社長。

その社長が3年前から行方不明になっているということを
つい先日知った。

すこし避けていた面もあって、
その情報を得るのに時間がかかってしまったようだ。

あのときは悔しい反面、
すごい社長なのかもしれないと畏怖の念すら抱いたものだったが、
事実を知ってしまうと、なんだか寂しい気分だ。

これはライバルが居なくなった寂しさではない。
むしろ、いろいろと気づきもあり反省させられる出来事だ。

謙虚に、素直に、威張らず、奢らず。

正しい生き方はどこまでも正しい。
人の幸せを願って生きていきたいものだと思った。

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