日本酒を飲むのか、涙を飲むのか?
昨日は、地元のお酒の製造会社さんとお会いした。
古くからある蔵元で、美しい名前をお持ちだ。
お酒にまつわるお話も聞かせていただいたのだが、
歴史ある会社さんにはすばらしい財産が眠っていることを感じた。
おうかがいしたところ、その財産は社内からは見えないことも多いという。
様々なお話は、私にとっても興味あるもので刺激になった。
ところで、お酒にはいろいろな種類がある。
そのなかで、情緒深いお酒といえば、やはり日本酒ではないかと思う。
私はビールも飲むが、これはコーラやサイダーなどと近い感覚だ。
ワインもいいが、日本人としてどこか帰るところを探してしまう。
日本人の心の中には“演歌”がある。
それも、独特のペーソスが漂う演歌だ。
悲しみと涙。
そのシチュエーションに一番合うお酒は?
日本酒、焼酎などではないだろうか。
もちろん、明るいお酒もたくさんある。
暗いお酒はすこし嫌われるきらいがある。
私は、怒り酒、暴れ酒、いじけ酒はやめてほしいが、
泣き酒はあっていいと思う。
悲しみ、そして現実を受け入れ、そして悲しんだ底から立ち直っていく。
そんなプロセスを情緒豊かに癒やしてくれる、
そんなお酒があってもいいんじゃないだろうか?
風味豊かな味わいのお酒が、
「辛かったよね」 「よくがんばったよね」
「大丈夫だよ」 「泣いてもいいんだよ」 と、優しく声をかけてくれる。
器も重要だ。
透明で可憐なガラスの器。
いまにも泣き出しそうな淡い色合いの中に自分を重ねる…
茶黒い、枯れた土の器。
エネルギーは無いけれど、死してもなお美しさが残る器に
自分の人生を重ねる…
2年前に私が企画したお酒がある。
「潜水夫の涙」
「炭坑夫の鳴き唄」
「海女の海鳴り」
「農夫の土滴」
すべて労働者階級の名前だ。
オリジナルのボトルとラベルでデザインした。
あまりにもキツい…ということで、残念ながら日の目は見ていない。
労働者階級なんて言葉、最近では聞かなくなったが、
そういう力が日本をささえてきた。
そこには、自分や家族を犠牲にしてまでも精一杯働いた人間像がある。
そういう先輩たちに想いをはせるのに、
日本のお酒は感性を豊かにしてくれる。
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2008年06月04日 コメント&トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリ: シアワセの光景日記
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